高齢者の「やることがない」は危険!やりたいことを見つけるための方法
「離れて住んでいる高齢の親が、やることがなくぼんやりと過ごしているようだ」
「時間があれば親の様子を見に行って一緒に過ごしたいけれどなかなか難しい」
「高齢の親が認知症や引きこもりにならないか心配」
高齢の親をもつ子どものなかには、このようなお悩みを抱えている人もいることでしょう。
一人暮らしであったり趣味がない日常では人とのコミュニケーションも減っていき、ただ時間が過ぎるのを待つような日々を送ることになります。
しかし、このような生活が続けば高齢者にとって様々なリスクになるのです。
ここでは高齢者の「やることがない」状態が危険であること、どのようにしてやりたいことを見つければ良いのかについて詳しく説明していきます。
Contents
高齢者が「やることがない」と感じるのはなぜか
内閣府の調査で高齢者の多くが、日々の生活の中でやることがない、寂しいなどの思いを抱えながら過ごしており、生きがいを感じていない人が多いという調査結果が出ています。
働いている間は人とのコミュニケーションがありましたし、家に家族がいた頃は会話もあったはずです。
しかし、
- 仕事を辞めたことで生きがいを失ってしまった
- 家族を亡くした喪失感により意欲が湧かない
などによって心にぽっかり穴が空いたようになり、無気力状態に陥る場合があります。
また歳を取り、身体が思うように動かせないことから、やってみたいことがあっても自分には無理だと思い込んでしまうケースもあります。
このような要因が重なってくるなかで、やることがないと感じたり、何かを始めようと思っても一歩を踏み出せないという状況に陥ってしまうのです。
参照:内閣府 高齢社会白書
高齢者の「やることがない」状態は様々なリスクを招く
高齢者の「やることがない」状態が続くと、様々なリスクを招きます。
どのようなリスクが存在するのかを確認してみましょう。
生活リズムが崩れる
高齢者の「やることがない」問題は、生活リズムの乱れを招きます。
睡眠の質の低下
老化によって睡眠の質が低下して睡眠時間が減るなか、昼間の過ごし方によって夜に目が冴えてしまう場合があります。
昼間やることがなくて横になっている時間が長くなると、いつの間にかうとうとしてしまうことがあるでしょう。
そのようにぼんやりと過ごしているうちに夜が来て、しっかり睡眠を取らなければならない夜中の時間帯に眠れなくなります。
食生活の乱れ
やることがなくダラダラと過ごしていると、食事の時間や量にもばらつきが出るようになります。
食生活が乱れると腸内環境が悪化し、免疫力の低下によって感染症のリスクが高まります。
そのうち体内時計の乱れにより規則正しい生活を送ることが難しくなってくるでしょう。
このように、やることがなく一日が終わるのを待つようにして過ごしていると、生活リズムが乱れてさらに身体の機能も衰えていくようになるのです。
生活不活発病の発症
やることがなくぼんやりと日々を過ごしていると、生活不活発病を発症する危険性が高まります。
生活不活発病とは、生活での活動量が減ることで生じる身体や頭の機能低下のことを指します。
やることがないと身体や頭を使うことが少なくなるので徐々に機能が衰えていき、いつの間にか思うように行動できなくなるのです。
対人関係が希薄になる
やることがなく一日家の中で過ごす日が続くことで必然的に人との関わりが減っていきます。
一人暮らしの高齢者となると、誰とも話すことなく過ごす日があるということも珍しくありません。
デイケア施設を利用することさえ嫌だと部屋に一人でいる時間が多くなれば、対人関係が増々希薄になっていくでしょう。
人との関わりが減ることで相手の話を聞いたり自分の気持ちを伝えるような機会がなくなり、精神的に塞ぎこみやすくなります。
セルフネグレクトに発展する
高齢者の「やることがない」問題は、自分自身にも関心が持てなくなるようになります。
やることがなく毎日を過ごしていると、自身が好きなものや関心のあるものに触れる機会が少なくなり、いつしか自分への関心も薄れてしまうのです。
自分自身に関心が持てなくなると、やりたいことがないだけでなく生きていてもつまらないと感じるようになります。
あらゆることへの興味関心が薄れることによってセルフネグレクトに発展する高齢者は少なくありません。
セルフネグレクトとは健康や生命活動及び社会生活の維持に必要な健康行動や衛生行動を放任、放棄することです。
例えば、
- 入浴や洗顔を長期間しない
- 爪や髪の毛、髭が伸び放題
- 身体から悪臭がしても気にならない
- 部屋を片付けない
- ゴミ出しをしない
これらの状況がエスカレートすれば家の中がゴミ屋敷状態になり、不衛生な環境で起こる病気や火災の原因にもなり危険です。
生きる楽しみがないと感じるようになる
やることがないと思うと自分自身が関心を持てなくなり、いつしか生きる楽しみがないと感じるようになります。
何事にもやる気が出ない、人生が楽しくないなどネガティブな感情が生まれやすいです。
生きる楽しみがないと感じ始めると、うつ病を発症するリスクも高まります。
認知症のリスクが高まる
やることがないと感じつつ部屋の中に籠るようになると、人とコミュニケーションを取る機会がなくなり外的刺激を受ける機会がなくなります。
部屋の中で何もすることがない、外に出るのも億劫だと感じていると、脳が刺激されず、少しずつ認知機能が衰え、今までできていたことができなくなったり、物忘れが多くなるようになっていきます。
運動機能の低下により体力が衰える
仕事を退職して自由な時間が増えた中で、何年も家の中でゴロゴロして過ごす日々が続くと運動機能は低下していきます。
体力が衰えた結果、少し動いただけで疲れるようになるため、増々じっとしていることが増えていくでしょう。
やがて介助が必要なレベルにまで体力が低下する恐れがあります。
高齢者がやることがない状態を防ぐメリットについて
やることがないまま毎日を過ごしている高齢者の身体には、精神面と健康面に様々な影響が現れると解説しました。
一方、やりたいことを見つけて実行することで得られるメリットは大きいです。
やることがないという状態を防ぐと、以下のようなメリットが期待できます。
- 認知症を予防できる
- 運動不足を解消できる
- 新たなコミュニティが出来上がり会話の機会が増える
- 生きがいややりがいを見つけることができる
- うつ病対策になる
- 新しい友人ができる
やりたいことを見つけて活動するようになると、多くのメリットが得られるのです。
高齢となった親が少しでも楽しく毎日を過ごせるように、やりたいことを見つける手助けをしてみてください。
高齢者がやりたいことを見つけるために意識すること8選
高齢者がやりたいことを見つけて毎日を有意義に過ごせるよう、以下のポイントをチェックしてください。
やりたいと思えることを見つけるためのコツをご紹介します。
本人自身が興味を持てるかどうかを考える
やりたいことを見つけるためには、まず本人が興味を持てるものかどうかを考えることが重要です。
興味のないことを無理に薦めても長続きせず、途中で中断することになります。
テレビを見たり新聞を読んでいるときにふと気になったことや、度々思い出すことなどは、自身が関心を持っている物事といえるでしょう。
何かやってみたいことがあるかを考え、それが興味の持てるものかどうかを判断してみてください。
自身に合っているか分からないとき、手軽に始められるものならまず取り組んでみるという方法もあります。
負担や無理のない範囲で、自身が興味を持てるものは何か探ってみましょう。
一人でも取り組めるものか
高齢者がやりたいと思うことが、一人で取り組める内容かどうかも重要なポイントとなります。
一人では取り組めないもの、人の手を借りなければならないものについては、自身がやりたいと思っても取り組むことができません。
家族のサポートが必要な内容であれば、やりたいことに取り組めるタイミングが限られてきます。
やりたいことを見つけるときは、自分一人で楽しく取り組めるという条件をクリアできるものにしておくと良いです。
体力面で心配がないか
やりたいことや趣味を見つけて残りの人生を楽しもうと思い立ったとき、体力面で不安なく取り組めるものかもしっかり考えましょう。
たとえば、ダンスや登山をやってみたいと思っても、高齢になると体力が追い付いていきません。
これまでの運動経験や今の自分の体力を考慮し、体力面において不安のない趣味を見つけてみましょう。
昔嗜んでいた趣味を思い出して取り組んでみる
自身が何に興味があるのか分からないときは、若い頃楽しんでいた趣味を再開してみるのもおすすめです。
一からやりたいことを見つけようとすると難しい場合があり、いざ始めてみたものの続かなかったという事態にも陥りやすいです。
昔ずっと続けていた趣味の中から高齢になってもできるものを選ぶと、趣味に没頭する楽しさを思い出すことができるでしょう。
昔楽しんでいた趣味がお金のかからないものであれば、より安心して長く取り組むことができます。
仕事などの関係で過去にできなかったことを思い出してみる
やることがなく悩んでいるときは、過去に仕事などの都合でできなかったこと、諦めたことを思い出してみる方法もあります。
現役時代に忙しかったり、疲れて実行できなかったことを振り返り、その中から高齢になった今できることを見つけてみましょう。
また、自身の生活を振り返り、家事を頑張ってみよう、孫との関わりを増やしてみようといった部分から変えていくこともできます。
過去に挑戦できなかった趣味だけでなく、今の生活で身近に接することができるものや存在を大切にしてみてください。
年を重ねてきたからこそできることを探してみる
高齢者がやりたいことを見つけようとするとき、今だからこそできることは何か考えてみるのもおすすめです。
たとえば、映画館や美術館だとシニア割引があり、通常よりもお得に利用できます。
公共施設においても、シニア向けのサービスが充実しています。
そのようなところに出向いてみると、お金をかけずに趣味を楽しめるだけでなく、その場で新たな出会いも期待できるでしょう。
趣味や好きなことが同じで気が合う、境遇も似ている仲間が見つかると、普段の生活で一緒に出掛けたり食事をするなどの機会が持てるようになります。
年を重ねてきたからこそできることを探して、新たな人生の楽しみを満喫してください。
経済的に負担の少ない趣味を見つける
何かやりたいことを見つけて取り組みたいというときは、費用がどれくらい掛かるのかもよく考えておく必要があります。
自分が楽しい、もっと続けたいと思える趣味が見つかれば、やることがないという思いからは解放されるでしょう。
その一方で費用がかかる趣味だと、限られたお金でやりくりしている場合は限界があります。
月額でどれくらいの費用がかかるかをよく調べ、長く楽しく続けられる趣味を見つけるのがポイントです。
家族や友人に何が良いか相談してみる
何かやりたいことや趣味を見つけたいけれど良いものが思い浮かばないというときは、家族や友人に相談してみる方法もあります。
自身のことをよく知る人に、どんなことが向いているだろう?何か楽しいことってないかな?と尋ねてみてください。
相談することで、これまで自分が気づかなかったことを発見できたり、アドバイスの中に含まれていた趣味が気になるなどの良い変化が見られるようになるでしょう。
やりがいを見つけて人生を楽しみたい場合は、家族や友人など身近な人に相談してみて、自分にぴったりな趣味があるか考えてみてください。
高齢者が今から楽しめるおすすめの趣味25選
高齢者のやりたいことがないと感じる問題から抜け出すためには、自分にぴったりな趣味を見つけるのが大事です。
やりたいことを見つける方法についていくつかご紹介しましたが、ここでは具体的にどのような趣味があるのかについて見ていきます。
色々な趣味がありますが、自身の体力や趣味にかかる費用、関心のあることなどから合うものがあるか調べてみてください。
- ガーデニング、盆栽
- 読書
- 映画鑑賞
- 音楽鑑賞
- 美術鑑賞
- 楽器演奏
- 手芸、編み物
- カラオケ
- カメラ
- 釣り
- 御朱印集め
- 日曜大工
- スポーツ観戦
- 旅行
- パソコン
- 地域のボランティア活動
- ウォーキング
- ゲートボール
- 生け花・プリザーブドフラワー
- 絵画、ぬりえ、書道
- 俳句
- 料理、お菓子・パン作り
- 数独、クロスワード、パズルなどの脳トレ
- 体操、・ヨガ
- 囲碁・将棋・麻雀などの対人ゲーム
やりたいことを楽しむために人手が必要なときは便利屋七福神へ
高齢になりやりたいことが見つかると、その趣味を全力で楽しみたいと考えることでしょう。
やってみたいことが見つかった、これから毎日が楽しみだと感じられるようになると、やることがなく過ごしていた日々から抜け出すことができる上に家族としても安心できます。
しかし、やってみたいことが一人では難しい場合、また家族が心配になるような趣味に関しては誰かのサポートがあることが望ましいです。
遠方に住んでいるので家族が付添えない、仕事で忙しく過ごしているので親の様子を見に行けないなどの場合は、便利屋七福神にご相談ください。
便利屋七福神では、高齢者がお困りのことやその家族が心配されていることに対して、付き添いサービスを提供しています。
高齢者がやりたいと思ったことに全力で取り組めるよう、サポートいたします。
高齢者の「やることがない」状態からやりたいことを毎日楽しめるようにしよう
高齢者は、退職やパートナーとの別れなどによる喪失感や体力の衰えなどから毎日の生活が不健康になっていくことがあります。
特にやることなく過ごしていると、何事にも意欲が湧かなくなり気持ちも塞ぎこんでしまうという悪循環に陥りやすいです。
そうならないためにも、やりたいことを見つけて生活を改善していきましょう。
一人ひとりに合う趣味は異なるので、じっくり検討しながら挑戦してみるのが良いです。
サポートが必要だけど親の様子を見に行くことができないというときは、便利屋に相談してみてください。
お困りの内容に関して、スタッフが親切・丁寧に対応いたします。