トイレの壁掃除でカビを落とす!掃除方法や予防法を解説
湿度の高い梅雨時などは、カビの発生が気になる方が多いと思います。
特にトイレやお風呂などの水回りではカビが発生しやすく、その対処に頭を悩ませることがあるでしょう。
今回は、トイレの壁に発生するカビに焦点を当て、カビの落とし方や予防方法を解説します。
トイレの壁のカビに悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
Contents
トイレの壁になぜカビが発生するのか
まず、なぜトイレの壁にカビが発生するのかを考えてみましょう。
カビは有機物だけでなく無機物や鉱物など、あらゆるものを栄養源としているため、どこにでも発生する可能性があります。
カビの繁殖には栄養源以外に空気中の水分も重要であり、一般的には温度、湿度、栄養源の3条件がそろうと、カビが繁殖するとされています。
文部科学省のカビ対策マニュアルによると、25℃で湿度が70%の環境下ではカビが数ヶ月で繁殖し、湿度90%になると2日で目に見えるまで繁殖するとのことです。
トイレの壁は、手洗いの水や尿が飛散しやすく湿気を帯びやすいため、カビの繁殖にとっては絶好の環境と言えるでしょう。
カビの人体への影響
カビが発生している環境に人がさらされていると、感染症、カビ毒による中毒症状、カビに対するアレルギー症状といった、さまざまな健康被害を引き起こす可能性があります。
たかがカビと油断して放置しておくと、見た目が悪いだけでなく人体へも悪影響を及ぼすこともあり得るので、カビを発見したら速やかに掃除をして取り除きましょう。
トイレの壁に発生したカビの掃除方法
トイレの壁にカビが発生した場合、広がらないように速やかに除去する必要があります。
しかし、誤った方法で掃除をすると、思うようにカビを取り除けなかったり、大切な壁紙を傷めてしまったりする恐れがあります。
そこで、トイレの壁に発生したカビ掃除に有効な方法と予防策を見ていきましょう。
トイレの壁に発生したカビに有効な洗剤
ホームセンターなどに行くと、カビを除去するさまざまな種類のカビ取り剤が販売されており、どれを買うべきか悩んでしまいます。
強力なカビ取り剤として、お風呂や台所などでは塩素系(次亜塩素酸ナトリウム)のカビ取り剤をよく使いますが、トイレの壁掃除にはおすすめできません。
それは、塩素系の洗剤には漂白作用が含まれるため、壁紙(クロス)が変色する可能性があるからです。
そこで、壁紙へのダメージが小さいカビ取り剤として、消毒用アルコールスプレーか乳酸系のカビ取り剤を選ぶようにしましょう。
それ以外にも、クエン酸水と重曹水を併用するのもおすすめで、重曹水をスプレーしてふき取った後に、クエン酸水をスプレーする方法です。
クエン酸と重曹を混ぜると化学反応で炭酸ガスが発生し、この炭酸ガスがカビを浮かび上がらせるので、カビを除去しやすくなります。
クエン酸や重曹は人体にも優しいので、市販の洗剤で気分が悪くなってしまう方はクエン酸水と重曹水を使ってみましょう。
トイレの壁に発生したカビを落とすときに気を付けること
トイレの壁のカビ掃除は狭いところでの作業になるため、カビ取り剤で気分が悪くならないように掃除中は必ず換気扇を回すようにしてください。
カビをこする際は、洗剤を塗布してから不要な布で優しくこするようにしましょう。
発生したばかりのカビであれば壁紙の表面に付着している程度なので、力を入れてこすらなくても簡単に落とせるはずです。
頑固なカビの場合はメラミンスポンジを使うとよいでが、あまり強くこすりすぎると壁紙が剥がれてしまうだけでなく、カビの胞子が飛散してさらにカビが増えたり、カビを吸ってしまったりする恐れがあるので、力の加減に気をつけてください。
掃除が終わったらカビ防止剤もしくは消毒用のアルコールスプレーをカビが発生した場所に塗布して、カビを生えにくくする対策をしておきましょう。
また、便器の真裏は壁とのスペースがない場合が多く、壁に生えたカビに気づかない可能性があります。
汚れが付着する可能性は低いかもしれませんが、カビが発生する可能性はゼロではないので、便器の真裏の壁のチェックも忘れないようにしてください。
トイレの壁のカビ予防法
トイレの壁にカビが発生すると見栄えが悪いですし、人の健康を害する恐れもあることから、カビの発生を予防するに越したことはありません。
カビは温度、湿度、カビの栄養分となる汚れの3条件がそろったときに発生するので、3条件が揃わないように普段から気を付けておけば大丈夫ということです。
温度はコントロールが難しいので、湿度と汚れに着目してカビの予防を進めるのが一般的です。
トイレの湿気対策について
湿度については、室内の徹底した換気が有力です。
最近の家であれば換気扇がついているはずですので、特に湿度が高くなる梅雨の時期は、換気扇を24時間回しっぱなしにして、トイレ内に湿気がたまらないようにするのがよいでしょう。
電気代が気になるかもしれませんが、換気扇程度であれば大きな金額にはなりません。
カビの処置の方がよっぽどお金がかかりますので、カビの発生が心配な人は換気扇をこまめに回すことを意識してください。
また、トイレの窓やドアを開けて換気扇を回すと、さらに湿度を抑える効果が期待できるので、適度に窓やドアを開けて換気するとよいです。
トイレの壁の汚れ対策について
カビにとっての栄養分は、さまざまな汚れです。
トイレの壁で見られる主な汚れは、手洗い時の水はねや尿の飛散などで、これらの汚れを見つけたらすぐに清掃をするのがポイントです。
カビが発生する前であれば、布で優しくふき取るだけでもかなりの壁の汚れは落とせるはずです。
壁の角の部分や床との境目は掃除しにくく、汚れが残ってカビが発生しやすい場所なので注意して掃除ください。
また、トイレの使用後に水を流すと、便器からエアロゾル状の水が飛散することが知られています。
そして、飛散した汚水をそのまま放置すると汚れがカビの栄養分になってしまうため、カビの発生を加速させる恐れがあるのです。
水を流すときにふたを閉めれば汚水の飛散を防げるだけでなく、新型コロナ対策の感染予防にもつながるので、便器のふたを閉めてからトイレの水を流すとよいでしょう。
さらに、ふたを閉めておけば便器内の水の蒸発を防げ、結果的に室内の湿度が上がることも防げるので湿気対策にも有効です。
なお、大がかりな予防策になってしまいますが、リフォームしてタイル仕様の壁にするのも、清掃しやすくなるのでカビ対策としては有力です。
カビが再発して困る場合には
カビを除去しても再発する場合は、カビが壁の内部まで浸透している恐れがあります。
この場合、どれだけ壁紙の上から掃除しても、カビを元から断つことができません。
どうしてもカビの発生を解決できないときは、専門のクリーニング業者にカビ取りを依頼するとよいでしょう。
専門業者であれば、市販されていない特別な洗剤や道具を持っているので、カビを発生源から断ってくれるはずです。
まとめ
今回は、トイレの壁に発生するカビの対処方法を見てきました。
カビは見た目の問題だけでなく人体にも影響を与える可能性があるため、油断できない存在です。
湿度が高かったり壁に汚れが付着しているとカビが発生しやすくなるので、こまめに換気や掃除をしてカビを発生させないよう気を配りましょう。
もしカビを見つけたら、壁紙を傷めないよう使用する洗剤に注意して、速やかに掃除してください。
そして、いくら掃除してもカビが再発するようであれば、早めに専門業者に掃除を依頼してカビを根こそぎ落としてもらいましょう。