マンションのベランダの掃除をするときの注意点
マンションのベランダ掃除は屋外ということもあって、細かなことは気にせずいつも通りの掃除ができる箇所と誤解していませんか。
実はベランダ掃除は、方法を誤るとご近所トラブルの原因になったりベランダ自体を傷める恐れがあるので、慎重かつ丁寧に行う必要があります。
そこでこの記事では、安全にマンションのベランダを掃除する方法を解説していきます。
Contents
マンションのベランダ掃除の注意点
マンションのような集合住宅でベランダの掃除をする際は、下記の点に注意し、近隣トラブルや思わぬ事故を避けましょう。
- 水を使わない
- ゴミを落とさない
- 洗剤に配慮する
- 塗膜の剥がれに注意する
- 虫や鳥の巣があれば駆除業者に依頼
- ベランダ掃除は曇りの日に
水を使わない
物件によっては、ベランダの排水口を複数軒で共有している場合があります。
また建物の構造上、大量の水を流すことを禁じているマンションもあります。
水を使ってマンションのベランダを掃除することが規定上では禁止されていないとしても、隣家や下の階、もしくは地上を歩いている人に水が飛ぶ可能性があります。
洗濯物や衣類、ベランダに置いてあった物品を濡らすこともあるでしょう。
このような場合、ご近所トラブルに発展する恐れもあります。
望まないトラブルを回避するためにも、マンションのベランダを掃除する際は水を使わない方法で掃除した方が無難です。
ゴミを落とさない
マンションのベランダ掃除は、ゴミやホコリを飛び散らかさない配慮も必要です。
無造作にベランダを掃き掃除したりホコリをはらったりすると、風に乗って隣家や下層階にゴミやホコリを撒き散らす恐れがあります。
また高層階から物を落下させた場合、地上を歩いている人や下層階の住人に思わぬ怪我をさせるといった事態に繋がりかねません。
マンションのベランダ掃除は細心の注意を払って、慎重に行ってください。
洗剤にも配慮する
マンションのベランダ掃除をする際に、強い臭いを放つ洗剤は不適切です。
臭いの強い洗剤を大量に使用した場合、臭いを嗅いだことで気分が悪くなる人が出るケースも考えられます。
塗膜の剥がれに注意する
マンションのベランダでは、経年劣化を遅らせ雨風から建物を守る目的として、防水加工が施してあるのが一般的です。
こういった防水の塗膜は、デッキブラシやたわしのような固い物で擦ると傷つき、傷ついた箇所から塗膜自体の劣化が進みます。
防水効果が大幅に落ちるため、ベランダ本体の劣化の原因となります。
マンションのベランダ掃除は、強く擦ったり固い物をぶつけたりしないようにしましょう。
虫や鳥の巣があれば駆除業者に依頼
マンションのベランダに鳥が巣を作った場合、早急に対処する必要があります。
鳥の糞尿でベランダが汚れるだけではなく、下層階の迷惑になる可能性があるからです。
しかし鳥の巣を撤去するにあたっては、注意が必要です。
鳥の巣の中に卵が産み付けられている場合やひながいる場合、鳥獣保護法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行令)の第8条に抵触する可能性があります。
また害虫駆除のためにと煙がでる駆除剤を使うのも危険です。
防災装置が作動する恐れや、逃げ出した害虫が近隣の住宅に入り込む恐れもあります。
近隣住民からしてみれば、迷惑行為になりかねません。
虫や鳥の巣がベランダにあるのを発見したら、まずは建物の管理会社に連絡し、対応について相談すると安心です。
マンションのベランダ掃除は曇りの日に
屋外の掃除なので晴れた日の方が良いと感じるかもしれませんが、天気が良く湿度の低い日はホコリが舞い上がりやすいので、近隣住宅に迷惑をかける恐れがあります。
風の強い日も同様です。
ホコリが湿度を帯びて舞い上がりにくくなる曇りの日が、ベランダ掃除に最適な天候です。
マンションのベランダ掃除の頻度
ベランダの使用頻度や用途に応じて、定期的にベランダ掃除をしましょう。
洗濯物をベランダに干す場合は、その都度物干し竿を拭き上げ、週に1回程度は砂やホコリの掃き掃除を行うことを推奨します。
ベランダをほとんど使用していない場合でも、半年に1回程度はベランダ全体の掃き掃除を行うと、ゴミが溜まったり不衛生な環境になるのを防止できます。
ご近所迷惑にならないマンションのベランダ掃除の仕方
マンションのベランダは雨風に晒され、汚れが溜まりやすい箇所です。
下記のベランダにつきやすい汚れの、それぞれの掃除方法を紹介します。
- 砂や土埃
- ホコリ
- 排水口
- コケ
- 排気ガスの汚れ
- 鳥の糞
砂や土埃、ホコリ
<用意する物>
- 新聞紙
- 水
- ほうき
- ちりとり
- ゴミ袋
ベランダは風に乗って砂埃が舞い込むほか、植物を栽培している場合は土埃で汚れます。
ホコリも同様で、この様な舞い上がりやすく細かなゴミを掃除するときは、新聞紙を活用すると近所迷惑を回避しながらきれいに掃除することが可能です。
方法は簡単で、まずは新聞紙を水で濡らし細かくちぎってベランダに撒きます。
新聞紙の水分が無くなる前に、ほうきとちりとりで新聞紙ごと掃き掃除します。
砂や土埃に湿度を持たせ、舞い上がらないようにしながら取り除く便利な方法です。
排水口
<用意する物>
- 使い古したブラシ
- ペットボトル
- 水
- 手袋
- ゴミ袋
排水口はゴミや枯葉など、さまざまな汚れが溜まる箇所です。
また、水気が多いため細菌が繁殖しやすく、こまめな掃除が必要な箇所でもあります。
ベランダの排水口を掃除するときは、手袋を着用しましょう。
使い古しの歯ブラシを使ってこびりついたゴミをこすり落とし、排水口のゴミを取り除いてから、最後の仕上げに少量の水を流します。
大量の水を流すのは厳禁ですので、500㎖のペットボトルなどを使用し、少量の水で仕上げて下さい。
排水口の奥が詰まると、マンション全体に被害を及ぼす可能性があるので、必ずゴミを排水口に流さないように注意して下さい。
コケ
<用意する物>
- 中性洗剤もしくはコケ取り用スプレー
- スポンジ
- 雑巾
- 手袋
日当たりとの兼ね合いで、日陰になる部分にコケが生えることがあります。
コケ取り用洗剤を使う場合は、噴霧後数日放置してから、水拭きでコケを拭き取ります。
中性洗剤を使う場合は、洗剤をつけてスポンジで優しくこすり落としましょう。
この時に強く擦りすぎると、ベランダの塗膜を傷めることがあるので、力をかけないように注意してください。
最後は水拭きでコケを拭き取れば掃除完了です。
排気ガスの汚れ
<用意する物>
- 重曹(アルカリ性の洗剤で代用可能)
- スポンジ
- 雑巾
- 水
- バケツ
- 手袋
- 汚れてもいい服やエプロン
交通量の多いエリアの場合、車の排気ガスで黒く汚れることがあります。
排気ガスの汚れは油分を多く含んでいるため、アルカリ性の洗浄剤が最適です。
重曹を水に溶かし、スポンジに浸して汚れている箇所を洗いましょう。
この時、適度にスポンジを絞って、ベランダから隣家や下層階に水が飛び散らないように注意してください。
汚れが落ちたら雑巾で水拭きして仕上げます。
排気ガスの汚れは手や爪、服に付着するとなかなか落ちないので、汚れてもいい服や手袋を着用してから掃除しましょう。
鳥の糞
<用意する物>
- エタノール
- 古い歯ブラシやスポンジ
- キッチンペーパー
- 雑巾
- 水
- バケツ
- 手袋
- マスク
鳥の糞はさまざまな菌が含まれている可能性があります。
掃除する際は手袋やマスクをつけるなど、安全対策をしっかりおこなってください。
鳥の糞にエタノールを噴霧し、古い歯ブラシやスポンジでこすり落とします。
この時強く擦りすぎるとベランダの塗膜を傷めるので注意してください。
糞がおよそ落とせたら、キッチンペーパーで拭き取り、水拭きで仕上げます。
この時に使用した雑巾は、安全のために廃棄処分しましょう。
掃除した箇所が乾いたら、エタノールを噴霧し細菌の繁殖を防止します。
また掃除後は丁寧に手を洗うことも忘れないでください。
ベランダの鳥の糞は、放置すると細菌が繁殖する他、鳥が何度も糞をしに来るようになる恐れがあります。
自分で糞の掃除をするのに不安を感じる場合は、専門の業者に依頼するのもよいでしょう。
まとめ
ベランダは汚れが溜まりやすい箇所です。
不衛生にしておけば、近隣トラブルの元になりかねません。
ゴミやホコリが舞い上がらないような手順を踏んで、定期的に掃除しましょう。
マンションのベランダを掃除する際は、隣家や下の階、地上を歩く人の迷惑にならないように配慮することが重要です。
もし自分で掃除が難しい場合は、掃除専門業者や駆除会社等の力も借りて、衛生的なベランダを維持してください。